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学習指導要領等の改善について(答申)(2008年1月17日)

中央教育審議会から「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」答申が出されました(2008.01.17)

標記の答申は、こちらのリンクから確認できます。

LinkIcon「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について(答申)」PDF:907KB)

農業に関係する部分を抜き出してみました

p22の記述

今回の学習指導要領改訂では、改正教育基本法等で示された教育の基本理念を踏まえるとともに、現在の子どもたちの課題への対応の視点から、
 1 「生きる力」という理念の共有
 2 基礎的・基本的な知識・技能の習得
 3 思考力・判断力・表現力等の育成
 4 確かな学力を確立するために必要な授業時間数の確保
 5 学習意欲の向上や学習習慣の確立
 6 豊かな心や健やかな体の育成のための指導の充実
がポイントであり、その中でも、特に2を基盤とした3、5及び6が重要と考えた。

p45の記述

(専門学科及び総合学科について) 
○ 農業、工業、商業、水産、家庭、看護、情報、福祉の専門学科においては、我が国の産業経済の発展を担う人材を育成するため、職業に関する専門教育の充実に努めている。一定の専門性を確保するためには、専門学科については、現状では引き続き、専門教科・科目を25単位以上履修させることが適当である。

○ 総合学科は、幅広い選択科目の中から生徒が自ら科目を選択し学ぶことを特色としており、将来の職業選択など自己の進路への自覚を深める学習が重視されている。このため、総合学科については、引き続き、「産業社会と人間」を履修させることが適当である。

p114からの記述

13 専門教育に関する各教科・科目では、(i)改善の基本方針、(ii)改善の具体的事項などの記述があり、(各教科・科目に関する事項)へと続く。

a)農業
○ 国際科や情報科が進む中、農林業における生産・流通・経営の多様化、技術の高度化や精密化、安全な食料の安定的供給への要請や地球規模での環境保全の必要性の高まり、動植物や地域資源を活用したヒューマンサービスの拡大等に対応し、新たな時代の持続可能な農林業を支える人材等を置く制する観点から、科目の親切を含めた再構成、内容の見直しなど次のような改善を図る。
(ア) 教科の目標については、産業として多様化した農業への関心を高めるとともに、農業や社会の発展は持続的で安定的になされなければならないという趣旨を明確にする。
(イ) 科目構成については、上記の啓善の視点に立ち、現行の29科目を次の30科目とする。
農業と環境、課題研究、総合実習、農業情報処理、作物、野菜、果樹、草花、畜産、農業経営、農業機械、食品製造、食品科学、微生物利用、植物バイオテクノロジー、動物バイオテクノロジー、農業経済、食品流通、森林科学、森林経営、林産物利用、農業土木設計、農業土木施工、水循環、造園計画、造園技術、環境緑化材料、測量、生物活用、グリーンライフ
(ウ) 以下のとおり、科目を再構成する。
・環境学習の重要性の増大に鑑み、農業生物の育成と環境の保全、創造についての学習を一貫して学習する必要があるので、「農業科学基礎」と「環境科学基礎」を整理統合して「農業と環境」とする。
・従前の「動物・微生物バイオテクノロジー」に関する動物と微生物の二つの分野は別々の科目として学習する方が効果的であり、微生物分野に関しては既存の「微生物基礎」との重複があるため、動物バイオテクノロジー分野は「動物バイオテクノロジー」とし、微生物バイオテクノロジー分野は「微生物基礎」と統合し、「微生物利用」とする。
・林産物の生産(木材は除く)・加工・利用に関して系統的に学ぶことから「林産加工」の名称を変更し、「林産物利用」とする。
・地球環境における水の循環や生物との関わりを含め、水に関して一体的に学ばせるため、「農業土木設計」の密と土の性質と「農業土木施工」の農業水利をあわせて「水循環」とする。
・「造園芸術」に含まれている造園緑化材料の内容を基に、庭園、建物周辺などを含めて広く環境緑化等に役立つ材料の開発、利用、維持及び管理のために必要な知識・技術を体系的に学ばせるために「環境緑化材料」を整理分類し、「造園技術」と「環境緑化材料」の2科目とする。